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2025年3月28日

⾔葉も⾏動も⽣きたものを

⾃然の猛威に泣く⽇本。書き出しからこんな⽂字が並ぶことをお詫びします。昨年末から、乾燥注意報やら警報級の積雪予報など、気候変動というにはあまりの地球の怒りに慄く⽇々です。その⼀⽅、早々と桜の開花ニュースが南の地⽅から流れてきて、⼆度びっくり。北の地域では未曾有の⼭⽕事の様⼦に⽬が奪われていると⾔うのに。
景気良く新年度の企画、計画を発表したいのに、こんな書き出しでは視線が俯き加減になってしまいそう。さ、気分を変えて、キラキラした話題にページの⾊を切り替えてまいりましょう。
テレビコマーシャルに、求⼈広告が⽬⽴つようになりました。⽿慣れた社名に思わず⽬が、⽿が、釘付けになっています。相変わらず健在で、いや、⼤いに発展拡⼤された感の企業名に、それに伴う業界の発展も予想され、まるで⾃分ごとのように嬉しく、⼝元が緩みます。どの業界であれ、どんな業態であれ、健在発展をイメージさせることは嬉しいに決まっているからです。

その⼀⽅、昭和⼈間代表の私としては、「???」と⾸を傾げる新ビジネスが⾸をもたげてきています。
インターネットニュースによれば、「最短即⽇で退職可能!20,000⼈以上が相談した退職代⾏サービスはここ!無料で退職相談受付中」とあり、続いて、「退職代⾏でストレスフリーに退職、云々」と。な、なんとではありませんか。⼊社を希望して⾯接を受けたのが⾃分であれば、どんな理由であれ退職の意思表⽰も⾃分でやらねば〜というのは、もう、時代遅れなのでしょうか。採⽤する側、採⽤した側からすると、どんなストレスも受けて⽴つくらいの気概の⼈材が欲しいと懇願しているはずだと思うのですが。

このように、⼈にまつわるビジネスはこれからも昔ながらの形態のまま、あるいは発展、拡⼤していくことを予想しつつ、⼈が⼈に与える影響⼒について考えてみました。何度かこのことについて触れていますが、今⽇は、再度、振り返り、確認したいと思います。

好意の原理について

⼈が好意を持てばその⼈の⾔う事を聞きやすい、「好きだ」と思える相⼿だと、説得を受け⼊れやすくなる、という原理原則です。よく知っている⼈、しかもその⼈に好意を持っていれば、「何なりと⾔ってください。おっしゃる通りにいたします」と。100%⾔いたい放題に答えられるかどうかは別にして、応えたい気持ちになることは当たり前です。こんな好意を持てる上司がいれば、先のびっくり退職劇は起こらないかもしれません。

権威の原理について

有名な⼤学教授からの紹介状を持ってこられたら「嫌!」とは⾔えないからな〜と、ある⼈事担当者がポツリと漏らした本⾳が、今も⽿から離れません。⾃分で考え抜いて出した結論であっても、周囲の反対を押し切って進めようとするようなシーンでは、「あの⼈の強烈な推しがあったから」を理由にすれば、誰も反対はしないだろうと。そんな推しの⼀⾔があれば強気に出られると。よくある話です。結局は、⾃分の⼒では押しきれなさそうな時に、誰もが黙る⼈の権威を借りてことを進めるやり⽅。権威者のいうことが全て正しいとは⾔えないものの、⼤⽅の反対は押し切れるだろうと。仮にことが成功に終わったとしても、「⼈の威を借りた」ことに⾃信喪失にならないことが重要です。

希少性の原理について

最近の外国⼈観光客からの「⽇本ブーム」は、⽬を⾒張るというような使い古された⾔葉では、その爆撃のような経済効果は表現不⾜ではないでしょうか。春夏秋冬、その季節ごとの、その地域ごとの⽇本らしさに⽬を⽫のようにしてガイドブックをめくり、暑さ寒さもなんのその、「そうだ、京都に⾏こう」なんて春や秋の代名詞のような「京都」への誘導は⼀切、必要がなさそうです。⼤波のように外国⼈観光客が押し寄せるのですが、いつの⽇にか、「世界の京都」がもはや、⽇常⽣活の⼀部のようになってしまいそう。これでは、希少性も「世界で⼀つ」かもしれない振袖姿の舞妓さんの珍しさが、すり減ってしまいかねない。希少性でなくて危険性になってしまわないことを、今、考える必要に迫られているのではないでしょうか。

⼈にまつわるビジネスは⼀攫千⾦を狙ってやるようなものではないはずです。⽇本らしい⾔葉と考え⽅や技術を基礎⼯事に、AIなどの今の技術を加えて新たな⼈間関係を構築できるようでありたいものです。

 

 

 

株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!

浦 登記(うら とき)

米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。

人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。

1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年   「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞

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