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2022年1月14日

自分に合わせて欲しくければ相手に合わせる

年始の挨拶を葉書や文書でなく、まるで子供のようなスタンプと言われるイラストで送られることが一般化されてきたような昨今。そんな相手に、「旧年中は〜」などで始まる文章を返すほど無粋でもないけど、だからと言って受け取った相手がビックリするようなスタンプで返すのもいかがなものかと。

年始の挨拶にこれほど、ああでもない、こうでもない、と頭を抱えるのも変な話〜と思いつつ、やっぱり腕組みしている時間の長いこと、この上なく。

この悩みの根源は文章の上手下手に原因するのではなく、相手に合わせてやるべきか、それとも従来のビジネス感覚でやるべきかに起因している話です。

ビジネス感が変化しているとはいうものの、人間関係はやっぱり相手に合わせるということが基本のキだからに他なりません。

では、日々のビジネスメールやコミュニケーションなどで、相手に合わせるとはどんなことが考えられるのでしょうか。

 

文章での合わせ方

 

まず、先の文章について。

文章の長い、短いは徹底して相手に合わせる。

 ビジネスメールは社内回覧や日々の報告など、多種多様です。そうはいうものの、基本は相互確認のためにあります。部内、課内などでの確認メールは要点が

絞られているものの、その絞り方にさえ上手、下手があるのですが、それはともかく、丁寧に長々と書いてくれているものに対して、「委細承知」とたった4文字での返信となると、「本当に読んだのか」、「もう少し、感想なりなんなりを書いてほしいものだ」となりそうです。

その反対もあります。

短く簡単に、しかも箇条書きにして明快な指示書のようなものに対し、どのように感じた、その思いの根源は〜などと、まるで学生が冬休みに提出する感想文のような返事は、もらった方が「読む時間ももったいない」となりかねません。こういう長文返事に唖然とするタイプの人は、文字数を見ただけで投げ出したくなる視覚派に多い傾向があると言われています。とにかく相手が送ってきたものに対して、同じような文字数にすることは必須です。

 

全体の文字数の多い、少ないは、読む側のやる気(読む気)を喚起させたり喪失させたりするのに十分な条件です。長い文章には長めに、とはいうものの、まるで小説のような長いものは、ビジネスメールとして不向きです。かと言って省略に省略して、結果的にさっぱり意味が通じなくなっては元も子もありません。そんな時の処方箋として、1行の文字数を35文字に収まるようにする、と良いと言われています。

 

大人扱いされるには

 

ついでに言えば、返信はできるだけ早く。

「あいつは返信が遅いことで有名だ」などと言われてその気になっていると、ビジネスでは「使い物にならない」と言われているようなもの。何日遅れが許されて、何日以後は〜などとの基本はありません。その日のうちに返信するが基本といえば基本です。

もし、その日のうちに回答できないものであれば、回答できない理由と何日には返事するなどの意思表示が必要。これができる人はビジネスで「大人扱い」されるでしょう。

では、ちょっと角度を変えて、お願い文書をチェックしてみます。

「来週早々にご連絡くださいますか?」というような電話やメールでのお願いは、まったく違和感なく使われているのをよく見聞きします。これ、「ご連絡ください」と丁寧に言っているからいいじゃないか、と思いがちです。が、これは相手に「連絡して」と命令しているのと同じなのです。相手は「なんだよ、偉そうに」と受け取ったかもしれません。そしてお腹のなかでおもうのです。「そんなに急ぐ話でもないから返事はいいか」と。このお願いは「あなた、してね」ですから、ユーメッセージと言われているもの。丁寧口調だからOKというわけではないのです。

 

私がいたします〜のアイメッセージ

 

相手にお願いするときのメッセージは「アイメッセージ」が適切です。

「来週早々にでも連絡くださると嬉しいです」と。

嬉しいと言っているのは自分ですから、これをアイメッセージといいます。これを受け取る相手は「嬉しい」と伝えている相手に対して、やや優位な気分になれますから対応も優しくなる、ということです。

「私は安心します」「私はハラハラしています」「私は夢に見るほど楽しみにしています」などなど。いろんな感情表現を適時に自在に使えるように、豊富な言葉を脳に冷凍保存しておくこと欠かせません。感情表現は実務書よりも小説やエッセイなどが参考になるのではないでしょうか。心のひだや思いの深さなどが小説の中に宝石のように散りばめられているからです。ぜひ、小説を!

 

 

 

株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!

浦 登記(うら とき)

米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。

人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。

1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年   「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞

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