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2022年5月27日

コミュニケーションの仕組みを知らないと損

このような書き出しでスタートした数年前のブログ。「やっぱり自分のコミュニケーション癖」がモロ出しだわと、今更ですが癖の修正がなかなか容易でないことを実感した朝です。

 

別の言い方に変換させればこうなります。

「コミュニケーションの仕組みを知れば得だ」です。

言いたいことはさほど変わらず〜と言うか、と言うよりも言いたいことは同じです。コミュニケーションの仕組みや特徴を知っていれば、聞き手との大きな齟齬がなく、話し手としてはほぼ目的達成となり得るでしょう。加えて、相手からは「わかり易い相手」との高評価が得られるチャンスがそこここに転がっていると。

その一方で、全くの無知識で自分なりの会話法を駆使して、相手の話にうなずき、会話の応酬を重ねても、なんとなくしっくりこない感が漂うかも知れません。相手も自分も、胸のあたりに何かが詰まったような、腹落ちしない、スカッと爽やか感が得られない感覚に陥る危険性があるのです。

 

会話は中身の賛同より言い方癖が重要

朝は澄んだ空気があれば気分は最高!

朝は澄んだ空気がないと気分は滅入る!

 

前者は「〜〜があれば〜〜だ」

後者は「〜〜がないと〜〜だ」

 

朝の空気がどうのこうのといった会話の流れの中で、いちいち相手の口癖など気にしていられない!と反論したくなりそうですが、これがビジネス上のやりとりとなると、そう簡単に無視はできません。自分の将来がかかってくるのですから、とやや大袈裟でしょうか。

 

お客様からの電話対応で大事にしていることは何?

「3回コールまでには絶対に出ます」とAさんが返事。

どうして3回コールまでに出るの?

「いち早く出ることで当社のスピード感をアピールできます」。

どうして3回コールまでに出るの?に Bさんが回答。

「お客様に待たされ感を持たれないようにしないと弊社の評価が落ちます」と。

 

会話の中身より会話の仕組みに注目!

 「電話の出方がお客様の評価を決めてしまうから要注意!」と目的は一つなのに、その理由の説明に両者の特徴が出ています。そして、次に重要なことは、相手の言い方ルールに沿って次の指示を出すと言うことです。

よって、Aさんには次のような指示の仕方が有効です。

「そうだね、スピード感をアピールできれば、お客様からも即答の期待が持てるよね。それでいこう!」と。

 

では、Bさんはいかがでしょうか?

「お客様に待たされ感が出ないように」と言う理由でした。

そうなれば、Bさんへの指示はこんなふうに工夫しないといけないのです。

「相手をお待たせすることは避けたいね。電話対応の不味さで当社への期待感がなくなるのは小さな損失ではないからね」と。

少々、周りくどい言い方になった気がしますが〜。

 

目的に向かう人と、問題を避けたい人

 ちょっとこの会話の仕組みを説明しましょう。

Aさんの会話は、「〜〜だと〜〜だ」と言う、至って明快な言葉の流れです。目標に向かって理由を明確にすることでやる気の出るタイプ。

電話に早く出ればお客様からの評価が上がる!です。

こう言う傾向のある人には、「達成する」「獲得する」「チャンスがある」などの言葉に一気にやる気がわくのです。

「君には前向きでポジティブな雰囲気が似合ってるよ」などの褒め言葉をかけるとますます前のめりに仕事に向かってくれる⁠でしょう。

 

では、Bさんにはどんな言葉が失敗しない指示になるのでしょう。Bさんの使う言葉を聞き逃さないことは、Aさんの場合と違いはありませんが。

Bさんの言葉を振り返りると、

「お客様に待たされ感が出ないように」と、「待たされ感」「出ないように」の二重に問題を避ける言葉を使っています。こう言う傾向の人には、「解決する」「避ける」「〜〜しないようにする」と言う言葉が効果を発揮してくれるのです。

 

相手の使う言葉と表現方に合わせることが決め手

朝から天気がいいと気分は最高だ!

朝から天気が悪いとやる気が失せる!

 

これらは、天気と気分の関係を説明しているだけですが、言い方の違いに特徴があります。そして、発言者が相手に対して「聞いてくれた納得感」を持つのは、自分の言い方に似ている人なのです。

 

スッキリした天気は健康にも良さそうだ!

どんよりした天気は健康にはなり得ない!

 

自分の言葉癖を見直して、相手との会話のフィット感点検月間にしてはいかがでしょうか。

 

 

 

株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!

浦 登記(うら とき)

米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。

人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。

1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年   「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞

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