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2023年9月28日

コミュニケーションの成果は2倍、3倍返しで!

毎週木曜日の某新聞朝刊に、週間のテレビ番組視聴率ランキングが掲載されます。ビデオリサーチの日報データ(関東地区)をもとに作成されていて、世帯視聴率と個人視聴率とに分けて発表されています。ドラマの視聴率比較が大半を占めている週とスポーツ報道が集中している週とに別れることが多いのですが、それを大きく引き離したのが中古車販売会社の経営問題に関するニュースが目を引きました。常軌を逸したかのような顧客無視の経営方針に世間の目が集中したのです。

自社の利益を優先するあまり、社員に対して顧客無視の対応を迫る経営者。ニュースを見るたびに、「こんな経営が長年に渡り許されてきた」と思うと首を傾げるを超えて、仰け反ってしまいました。その昔、倒産という事態に追い込まれた経営者が、記者会見で「社員は悪うございません、責任は全て私にあります」と謝罪した場面を思い出しました。誰に向いて経営するのか、株主か顧客か、はたまた、経営者自身の利益かという当たり前のことを考えずには置けない事件でした。そしてそれは、経営者から末端の社員も同様に、「誰のための会社、仕事か」という基本について考えさせられます。

 

相手あっての自分

  物事の捉え方は、その人自身の世界観や考え方に左右されると言われています。なんでもかんでも数字に結びつけたがる人もいれば、そんなことより心の持ち方や感情のあり方が大事という人もいるでしょう。

上司や得意先の担当者の顔色を始終、気にしながら仕事する人もいれば、そんなことには目もくれず、何より自分の成果を優先する人もいるでしょう。そして、そんな結果を手に入れるために、上司や得意先の話題に全身の耳を集中させる人もいれば、自分の感情や感覚のおもむくままに話を広げる人もいます。どちらも仕事上の大事な相手となれば、自分の得意な内容についてはうまく話しを広げられるが、そうでない場合にはそうそうに退散する、なんてことでは成果があがりません。それが商談であれ、仲のいい友人であれ、なぜか伝わっていない、相手が話に乗ってこないケースについて考えてみます。

 

ギクシャクするコミュニケーション

人は、五感を通して出来事を体験(記憶)します。五感とは、視覚、聴覚、身体感覚、嗅覚、味覚をいいます。どの五感が得意か、どの五感をよく使うかはその人によって様々ですし、どの五感が他より優れているということではありません。私は、「視覚人間です」と自己紹介するほど、色や見た目、形に関心が集中する傾向にあります。もちろん他の五感も動いていますが、多くは相手の顔の表情や動き、服装などに関心が集中します。

その一方、聴覚優先の人は相手の声の大小、部屋の雑音などが気になるなど、聴覚に関することに興味が優先されるのです。他の五感(嗅覚や味覚)については、改めて述べたいと思います。

 

スポーツ報道関係者の五感

相手が自分の伝えたはずの話にのってこない、もしくはまったく期待はずれの答えをした〜残念ながら、そんなことは別に不思議でもなければ、オリンピックのように4年ぶりというほど珍しいことではありません。

最近は、朝早くからアメリカメジャーリーグの試合速報を流しているテレビ局が少なくありません。多くは、大谷選手の様子が事細かに報道されるのですが、ここでも五感表現が興味深いです。「大谷選手の一打一打に観客の大きな声援が耳をつんざきます!」と絶叫する記者もいれば、「球場の観客の笑顔、笑顔が目に入り、こちらまで笑顔になります」と表現するアナウンサーもいます。どちらがいいというのではなく、聞く側の得意五感によって感情が大きく揺さぶられたり、そこそこで終わったりするということです。

 

相手のことを知りたいと意識する

人は、他人に対してよりも自分に興味があるものです。

このことは当たり前と言えば当たり前。よって、どこかで「相手のことを知ろう、知りたい」と自覚することが必要ではないでしょうか。相手がどんなスポーツに興味があるのか、むしろスポーツではなく、美術館の絵画や彫刻類に関心があるのかなど、日々のニュースを話題にしながら相手の「キラッとひかる表情」を見つける努力が必要です。

人は自分に似た人に安心感を持ち、親しくなりたいと思います。

そして、そんな似たもの同士と言われる相手には心を許し、本音ポツリとなるようです。ビジネスの広がりは、そんな心許す相手をどれほど持てるかにかかっていると言えるでしょう。

 

 

 

株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!

浦 登記(うら とき)

米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。

人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。

1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年   「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞

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