HuApp MEDIA

働くすべての人に役立つ情報を配信します。


オンライン事業所年金情報サービスの開始について

オンライン事業所年金情報サービスとは、日本年金機構が提供する事業所向けのインターネットサービスであり、企業が従業員の社会保険に関する情報をオンライン上で確認・管理できる仕組みです。従来、これらの手続きは郵送によるやり取りが一般的でしたが、手続き内容によっては年金機構側での処理や郵便事情により、通知書の到着まで時間を要する場合がありました。しかし、本サービスを利用することで、従来よりも早く各種情報や通知書の受け取り・確認が可能となり、事務処理の迅速化につながります。

 

具体的には、事前の社会保険料額情報、保険料納入告知額・領収済額通知書、保険料増減内訳書、基本保険料算出内訳書、賞与保険料算出内訳書、被保険者データ、決定通知書の計7種類の情報・通知書について、電子データでの受け取りを希望することができます。また、紙で受け取るか電子データで受け取るかを書類ごとに選択できるため、電子データで管理した方が便利なものや、引き続き紙での運用が効率的なものなど、事業所ごとの業務フローに応じた柔軟な対応が可能です。従来CDで提供だった被保険者データを活用することで算定基礎届や賞与支払届に関する電子の提出を迅速に行うことなどができます。

 

利用するためにはGビズIDまたは電子証明書が必要となります。「GビズID」は、デジタル庁が運営している、1つのアカウント(ID・パスワード)でさまざまな行政手続きができるサービスです。GビズIDには「プライム」と「メンバー」のアカウントがありますが、「メンバー」では利用可能なサービスに制限がありますので、事業主(管理者)は「プライム」を取得してください。GビズID公式サイト(https://gbiz-id.go.jp/top/)に詳細が記載されておりますので、詳細は公式サイトをご確認ください。

一方、「メンバー」アカウントは、取得した組織の従業員向けのアカウントであり、管理者権限はありません。主に人事・総務担当者など、実務を担当する従業員が利用することを想定したアカウントで、「プライム」アカウントによって作成されます。ただし、e-Gov の「アカウント間情報共有機能」を利用することで、「プライム」アカウントの利用者が受け取った電子データや電子送達情報を、「メンバー」アカウントを持つ従業員と共有することが可能です。そのため、事業主が管理しつつ、実務を担当する従業員が必要な情報を確認できる運用が可能となります。

 

なお、このサービスは事業所向けであり、従業員個人が自身の年金記録を確認する用途には利用できません。個人向けには ねんきんネットが用意されており、マイナポータルからねんきんネットへ連携して確認することもできます。

 

 

 

社会保険労務士法人ユアサイド

綿引 文生(わたびき ふみお)

早稲田大学政治経済学部経済学科卒業後、平成19年に社会保険労務士試験に合格。平成21年社会保険労務士法人ユアサイドに入社。令和3年11月パートナー社員就任。派遣会社を含む幅広い業種の企業をこれまでに100社以上担当。人の強みを生かす企業経営の一助となるとの想いで、日々労務相談や手続きに対応している。