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2021年4月30日
雑談力が9割
4月〜この時期からイメージされるワードは何でしょう?と、のっけに、ありきたりの質問から始まって恐縮です。「春」〜なんと当たり前な!「入学式」〜なんと普通な!「制服」〜なんと古式ゆかしき!と、まあ、陳腐な脳がなんとか頑張って探すものの、結局、海馬に目覚ましい活動も期待できず、こんなスタートを切る4月号をお許しいただきたく。
そんな自分の脳の刷新を図るべく、ツイッターやフェイスブック、はたまたアマゾンで探せば、ひときわ目立つキーワードがなんと、なんと、「雑談」という2文字なのです。驚愕の2文字といえなくもない。なぜ驚愕か、あまりにありきたりと言えなくもないからです。
ま、そのありきたり度はおいといて、「雑談」なるキーワードがどのくらいの頻度で出現するかと提示できればいいのですが、私のその視点の検索能力が極めて低く、「多く出現する」という表現に落ち着くのですが。
雑談は人間関係の基礎工事
最近の世の中は、コロナ禍が落ち着かないままテレワークが定着してしまい、新卒を代表とする若い人たちが実際の雑談を体験しにくい現実に直面しています。それは新卒だけにとどまらず、若手社員からお腹にたっぷりお肉がまいた中堅社員までもが、「言葉による会話力不足」に頭を抱えているとの話題が聞かれます。会社のお勝手、休憩室という見事な「雑談の場」が消え、自宅で口を真一文字に結んで仕事に励む日々とか。これでは、仕事が実を結ぶための地ならし、人間関係構築の基礎工事「雑談」を体験する場が泡と消え〜なのです。
ということで、ある人々にとっては「今さら」であり、ある人たちにとっては「やっぱり今さら」かもしれない「雑談の第一歩」について,再度、触れてみることにいたします。
まず、雑談とは?
人間関係作りの「下ごしらえ」であり、人間関係作りの「きっかけ」であるということです。眉間にしわ寄せ、角突き合わせ、何かを仕組むというか企画するというか、そんな大層なことに至るまえの人間関係の第一歩と。なぜなら、どんな性格で、どんな企画力やどんなリーダーシップ力を発揮できるかなど、相手を値踏みする前段階の場が雑談の場なのです。
また、その雑談の場で、相互の企画力やその場をまとめる力、あるいは何やら雲行き怪しい雰囲気になりそうなときの逃げ切り力など、本来業務でありそうなリーダーシップ力の予行演習になると言えるでしょう。では、雑談とはいったい、どんなことなのかを考えてみます。
挨拶と雑談の違いから。
挨拶は、「おはようございます」「今日は」「春になりましたね」などが典型的な挨拶です。私を何だと思ってる!とお叱りを受けそうな話ですが、ここはちと我慢していただいて、次の雑談ではこうなるということをお話しします。
「おはようございます」に続いて、「今日は一粒万倍日なんだそうですよ」
「ほぉ〜、それって何だね」
「あ、詳しいことは知りませんが、暦の上で「何事を始めるのにも良い」と
されている吉日らしいです」
「へぇ〜、じゃ、気分よくしてがんばろう!お互いに」
雑談の仕組み
と、こんなやりとりが気楽に気持ちよく交わされ、お互いの肩でもたたいての場を後にする。なんと、「雑談の神様」として殿堂入りしそうな会話です。
そうです、挨拶は「おはよう」「こんにちは」であり、雑談はそれにほんのちょっとの「一ネタ」加えをしたものなのです。ほんのちょっとなのがミソ。これをあれこれ長引かせると「時間の無駄食い人間」と言われかねませんので要注意。さらに簡単に言うと「話の切り上げ上手」が雑談の名手と言っていいかもしれません。
では、その雑談上手になるためには、どんなことに注意が必要か。
雑談上手になるために苦手意識を捨てる
その1>自分は雑談下手だという意識を捨てること。
苦手意識の多くは、子供の頃の家庭環境、もしくは最も影響力の大きい人から受けた教育、考え方に起因していることが多いということです。「男は黙っているほうが男らしい」とか、「おしゃべり女は恥ずかしい」などの考え方に囚われないように。
その2>メモ魔になろう。
雑談はいかに話題が豊富で、「ちょい出し」が切り札ということです。長々と講釈をのべるのでなく、流行の話題をばらまく力なのです。「お、起滅の刃の模様ですね」と相手の持ち物に目をつけたり、テレビや本の流行語をメモするなどが必要です。

株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!
浦 登記(うら とき)
米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。
人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。
1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年 「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞