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2022年9月13日

その思い出は真実か?

ふと、思い出したかのように、以前から学んできたコミュニケーション法の師匠に、久しぶりに連絡を入れました。「お元気ですか?ちょっと涼しくなったらお茶でもいかがですか」と。その時点では、全くの普通の季節の挨拶でした。

例の「木戸に立てかけし衣食住」のつもりで〜。

通り一遍の言葉の羅列。しかも、フェイスブックでのメッセージと、なんと手抜きで愛想のないものかと、我ながら辟易しながら。

それでも、間髪入れず返信が届きました。さすがです。

「お誘い、ありがとうございます。仕事柄、もうちょっと様子を見てからお願いしてもいいですか」と。

 

言葉を抜き出す時の感情

仕事柄?

もうちょっとってどのくらい?

どんな様子を見るの?

矢継ぎ早に質問するというか、問いただすといった雰囲気の言葉が頭の中をグルグルグルグル。一体、何がそんな疑心暗鬼な雰囲気に自分を追い込んでいるのか?先生や、先生を取り巻く(早い話が私のコミュニケーション関連の友人、知人たち)の顔、顔、顔が映画の予告編のようにフラッシュバックです。こうなると、決していい記憶が出てくるという結果にはならないようで、「あの人がこんなことを言っていたなぁ」、「以前、あの人のあの時の笑顔は中途半端だった」と、まあ、出るわ出るわ。これほど自分がマイナス言葉やイメージを、まるで日本酒の古い蔵元のように温存していたとは〜。

 

思い出すイメージは当時の状況

言葉は自分の考えを相手に伝える道具。そして、同時に相手から投げかえされた相手の考えを推し量り具体的にする道具。このやりとりが相手との会話になるのですが、ここに、今回、私のはまった罠が隠れているのでした。

ちょっと解説してみます。

先の先生の「仕事柄」という言葉です。先生は、コミュニケーションの先生という仕事以外に、音楽の先生でもあるのです。ギターをこよなく愛し、時折、身近な人たちに向けてコンサートを開催してくれました。そして、ここです。私は前回、そのギターコンサートのお誘いを「お断り」したのでした。単純に、自分の仕事の日程が重なっていただけなのですが。

そのやりとりが、俄然、映画のエンドロールのように頭の中をグルグル駆け巡ったのです。「それって何年前のこと?」と、まるで先生がそのことを下敷きにしているかのように恨みがましい言葉が私の口をついて〜。ま、独り言ですが。

次には、先生がコミュニケーション法以外に大事にしている、イメージ力拡大のための学びに関することについて。

私は、よく似た目的の「マインドマップ」を長く学んでいます。そのことについて語りあったことが思い出されました。先生は文字を駆使し、私は絵と図と色を用いてイメージを広げて具体化するという手法です。

「手法は違うものの、目的は一緒ですね」と。数年前になりますが、楽しく語り、お互いの学ぶ姿勢についてたいそうにも称えあったシーンが脳内を走り回ったのです。

 

隠れた感情を見逃さない

ここまではいい雰囲気です。

ところが、元々が先生の「すぐに会いましょう」としない反応に対して、やや疑問、不満がベースになっているものですから、思い出す先生の顔の表情に対して、どこか批判的な言葉しか出てこないのです。あの時の先生は「やや批判的な笑顔だった。なぜなら、先生の片方の口元が上がる時は〜」と、先生の表情の癖と、それに伴う自分の反応を紐付けたのです。古畑任三郎並みの推理ではありませんか。

人の記憶は恐ろしいほど残っている。そして、目に見えていない部分(潜在意識)に自分の今回の期待値とそれに伴わない時の紐付け能力が紐づいてしまう。

いろいろ話してきましたが、こんなあまり美しくない、クリーンでない記憶をプラスの言葉に言い換える方法についてお伝えいたします。

 

物事の見方をひっくり返す

 そうです、言葉のフレーム(思い込みの枠)を変える手法です。

三日坊主  → 三日間も物事に集中できる、切り替えが早い

無気力   → 肩の力が程よく抜けている、充電中

被害妄想  → 想像力がある、マイナス事態に準備できる

計画性がない→ 行動力がある、土壇場に強い

辛口    → 本気で考えてくれている、事態の冷静判断

 

物事には様々な見方があります。常に自分にプラスになる見方が本当にプラスになるのだろうか。相手に優しいということはそれが真実だろうか。落ち込む相手に追い討ちかけるのが真のアドバイスだろうか。

物事を万華鏡のような目で見る力が欲しいですね。

 

 

 

株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!

浦 登記(うら とき)

米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。

人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。

1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年   「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞

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