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2023年5月30日

話題を選ぶコツ一つで敵にも味方にも 

4月に入ってまもなく、我がマンションの中庭に悠然と5匹の鯉が泳ぐのを目にするようになって数年になります。友人の家の屋根上に風にたなびく大きな鯉と、その一方、自分の家の軒先にショボンと尾を垂れるおもちゃの鯉のぼりを比較して、言葉にできない情けなさを感じた子供時代も懐かしい。

季節の移り変わりが感じられなくなったA I時代とは言うものの、目を凝らせばここかしこに爽やかな5月を肌に感じます。また、梅雨の雨音も友人のカラフルなレインコートを羨ましく思った季節も、駆け足でやって来るのですから、一年の早さに圧倒されると言うのはありきたりになりました。

 

5月病はコミュニケーション不足病

そんな爽やかな青葉の季節は、「5月病」と呼ばれて久しいのですが、現実はいかがでしょうか?

コロナ禍がほぼ一段落して、あっちでもこっちでも職場復帰の声が聞かれます。また、マスク全盛(?)だった電車や街の買い物シーンにもノーマスク姿がポツポツ見られるようになりました。マスクの持ち忘れに気づいて、慌てて取りに帰ることもなくなりそうで、ホッと胸を撫で下ろしているのは私だけでしょうか。

そんな嬉しい新緑の季節5月。その一方、先の「5月病」と言われる職業病は、コロナからの職場復帰で影を落としているのでしょうか。もしくは、新たな5月病が発生しているのでしょうか。どちらにしても、なんとなく鬱陶しいと思ってしまう職場復帰を明るいものにするための会話の香辛料についてお話しします。

 

木戸に立てかけし衣食住

「私は従来の会話下手で」とか、「下手なコミュニケーションは親譲りです」などと、自分の準備不足を棚に上げ、堂々と下手くそ宣言をする人も少なくありません。親の脛齧りを臆せず宣言する学生のようで、給料をもらって働く社会人としてはいかがなものか、と眉を潜める人もいるのではないでしょうか。そんな時の密かな準備についてお話しいたします。

では、「木戸に立てかけし衣食住」について。

多少のバリエーションや異なる例えはあるものの、多くは誰の目にも共通する会話のエッセンスとしてわかりやすく、使い易いものです。

 

季節、道楽、ニュース、旅、天気、家族、健康、仕事、衣料、食、住居

  「木戸に立てかけし衣食住」はわかりやすく、これらの頭文字を取ったものです。誰の目にも耳にも共感を生み、また、話の展開も容易くコミュニケーション の広がりには持ってこいの話のタネです。

 

き(季節)

5月といえば鯉のぼりですね、最近も見かけられましたか?

母の日のプレゼントに何かいいものがありますか?

ど(道楽)

先週の日曜日はどこのゴルフ場に行かれたんですか?

独りキャンプが流行ですが、ワイワイキャンプとどっちがお好きですか?

に(ニュース)

WBC(野球)も終わりましたが、大谷選手ってすごいですね。

最近の本屋大賞は誰がとったんでしたか?

た(旅)

ゴールデンウイークは旅行プランがおありですか?

NYが旅行先では人気ナンバーワンらしいですが、どこがお好きですか?

て(天気)

先週は絶好の旅行天気でしたが、旅先の思い出はどこがありますか?

梅雨の季節ですが、レインコートって着られますか?

か(家族)

家族を持っている人か独身者かなどの事前準備が必要です。

質問自体がプライバシーに影響するものかなど、注意が必要です。

け(健康)

誰もが関心の高い健康話題は入りやすく、相手の共感も引き出しやすい。

定期検診や予防注射ネタも相手の体型を見ながら注意深く。

し(仕事)

最近の仕事の調子はどうですか?お忙しいですか?

テレワークも一段落ですか?

衣(ファッション)

赤が流行とか、個性的な赤のネクタイがおしゃれですね。

仕事上のファッションは清潔感が不可欠ですね。

食(食事)

駅前にできたラーメン屋、評判がよくてオススメです。

お国自慢の料理は、お蕎麦でしたか?それとも〜〜。

住(住まい)

ご出身はどちらですか?

家を建てようと思っているんですが、オススメ地区がおありですか?

 

タブーは「政宗の皿」

  政治、宗教、野球、サラリーはタブーと言われる「避けた方がいい」話題。

どれもが相手の信条に無神経に突っ込むものだからと言えるでしょう。

意見が一致すれば盛り上がるには持って来いの「ご贔屓チーム自慢」ですが、その反対だと敵味方になりかねません。注意が必要です。

 

話題は広げつつ、深まり度合いで「えも言われぬ仲間」になります。その一方で、「顔も見たくない」ほどの嫌なヤツになる危険性も。上手にそのコツを身につけたいものです。

 

 

 

 

株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!

浦 登記(うら とき)

米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。

人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。

1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年   「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞

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