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2024年12月6日

褒めることの効果、効能、ありやなしや!

最近の⾔葉の乱れを感じるたびに、眉間にシワが寄るのを⽌められません。そ
んな書き出しに、「はい、はい、わかりました」と⾔わんばかりの返事が聞こえ
てきます。書き出し⽂に早くも愚痴が⾶び出す失礼をお許しいただきますよう
に。
こんなグレーな気持ちを払拭するために、「褒める」姿勢に転じて背筋を伸ば
していこうと。相⼿の顔が⾒える場合も、相⼿の顔の表情を返事から推測するし
かない場合も、どちらもが「気持ちの伝わる成功法」として。
相⼿が1⼈であれ、複数であれ、褒める効果は無限⼤と⾔えます。褒められ
た⼈はもとより、そのことにより、褒める側の⾃分まで気分は⾼揚し、その効果
の恩恵に預かれるのですから、⾃分の感情の健康維持法として有効です。という
ことで、褒め⽅とその効果効能について述べてまいります。

 

褒められ効果の記憶を辿る

ということで、⾃分のことで恐縮ですが、幼い頃の「褒め体験」を振り返って
みました。確か、⼩学2、3年⽣の頃だったのではないかと。近所のみよちゃん
とお絵描きに熱中していました。黙々と⾊鉛筆を⾛らせる私の横で、みよちゃん
は何度も何度も消しゴムのゴシゴシ⾳を⽴てるばかりで、たった1個の⾚いリ
ンゴが⼀向に完成しません。そばで⾒ていた⺟が⼀⾔。「みよちゃん、消してば
っかりではリンゴができあがらへん。ときちゃんみたいに下⼿でも書き上げた
⽅がリンゴが喜ぶ」と。
褒められたんだか、けなされたんだか判然としませんが、当の私はなんだか
⿐⾼々になった記憶があります。その場⾯を今も覚えているのです。そのことか
ら私は、あることを学びました。「仕上げる達成感」と「褒められ体験」の⼆つ
です。どんなことでも、どんな出来上がりでも達成する喜び。そしておまけの効
果が「褒められ体験」です。⾃分の⼩さな努⼒が⺟に認められた喜び、それも友
達の前で褒められた優越感。あまりに⼩さな出来事ですが、今もそのことをしっ
かり胸に刻んでいるのですから、決して⼩さなことではないことがわかります。

 

褒め⽅メニューいろいろ

1 褒め対象の⼈物Aくんがライバル視している⼈Bくんを登場させる。

「君(Aくん)の今期の成績は我が課ではトップだったよ。同時期⼊の
B君の⼆倍の売り上げだ。君の努⼒には頭が下がるよ。」
A 君は胸を張る思いではありませんか。ライバルのB君や同じ課員の
前での⾔葉の表彰は、今までの努⼒が報われるだけでなく、次もその
次も頑張ろうという意欲の喚起になるでしょう。
また、惜しくも負けたB君の悔しさをくすぐるには⼗分な褒め効果を
発揮しています。

2 誰もが知ってる有名⼈、著名⼈を登場させる。

「上⽅⽐較」という⽅法もあります。⾊々⽐較する⽅法も効果満点です。
褒めたい対象のA君より劣っている⼈B君を登場させて、「B君よりい
い成績だ」というやり⽅もありますが、あまりいい⽅法だとは思いませ
ん。まず、⾃分より成績が下の⼈を対象にされても「当たり前」のこと
だからです。
テレビで⼤活躍のスポーツ選⼿やタレントに登場してもらう⽅法。野球
選⼿のB君も⼦供時代はまるでダメ。キャッチボール⼀つできなかった
らしいよ。それが⾼校くらいから急に成⻑したとか。⼦供時代の練習が
無駄じゃなかった。今の君も同じなんだな〜と。有名な学者やプロスポ
ーツの選⼿たちの出来の悪い⼦供時代の話をよく聞くのは、こんな効果
もあるからです。

3 ⾃分の私的部分を⾃⼰開⽰して、こっそり話す。

⼈は⾃分の個⼈的情報をどこまで開⽰していいかを、無条件に考えて
話しています。⾃分の個⼈的情報を無防備に曝け出して、それがいつの間
にやら噂話のように広がることは、嬉しい話ではありません。その反対に、
「あなたには好感を持っているから話す」「あなたは⼝軽く⼈に話さない」
などの、前提条件が潜んでいるのは誰にもわかることです。したがって、
この話し⽅の効果は測り知れないとも⾔えるでしょう。
「君を⾒ていると⾃分の新⼊社員の頃を思い出すよ」「上司によく叱られ
たけど、今、思えばそれが⾃分のやる気を出させてくれたんだな」。
上⼿に使って、お互いの信頼関係をさらに強固にするという⾃⼰開⽰法
です。

 

褒め効果には、褒められ対象者の効果はもとより、褒めている⽴場の⼈間の⼼
理効果も絶⼤です。脳は「⼈称を理解しない」という特徴があるのです。褒めて
いる対象を、まるで⾃分のことのように錯覚し、気分が⾼揚してやる気が出てく
るのですから、「⼆度美味しい」ことに。さあ、褒めましょう!

 

 

 

株式会社オフィスウラ 代表取締役、「元気ワクワク伝え方の学校」校長のウランです!

浦 登記(うら とき)

米国NLP協会認定トレーナー。ビジネスのアカデミー賞「スティービー賞」各賞を受賞。NLP資格取得コースや、「企業活性化のためのコミュニケーション研修」「人間関係のツボを改善する講座」「チームビルディングのための経営者研修」などの研修講師を務める。なお、NLP(神経言語プログラミング)は最先端の心理学で、最強のコミュニケーション手法として、コーチングのスキルやビジネスにも取り入れられている。

人材ビジネス業界ではお馴染みの「派遣スタッフ満足度調査」を開発・調査レポートし、本年で25回目を迎える大人気企画を立ち上げる。

1980年 (株)キャリアパワー入社 現場の営業、派遣スタッフの採用面接、人材ビジネスの基本を学ぶ
1986年 月刊人材ビジネス発行元(株)オピニオン入社。副社長として事業計画実施〜商品企画を担当
2008年 NLPの創始者リチャード・バンドラー博士に師事し、米国NLP協会トレーナーとして認定
2009年 (株)オフィスウラ 設立
2012年 「スティービー賞」「メンターor コーチングビジネス女性大賞」のブロンズ受賞
2015年 「スティービー賞」アジア・パシフィック部門マーキュリーブロンズ受賞
同年   「スティービー賞」国際賞ウーマン・オブ・ザ・イヤーブロンズ受賞

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